寄進者 (基壇横 右側に書いてある)
村中 伝四郎 庄五郎 六兵衛 清兵衛 嘉左衛門 勘兵衛
仏像背書き 宗恩十三世 定覚 納喜捨
石工 但州養父郡大屋谷由良住 元三郎
時あたかも安政二年、世情混沌として民衆は飢饉に苦しみ時の幕府は安政の改革と称して、後に江戸城桜田門外で水戸の浪士に暗殺される大老井伊直弼を先頭にして大改革を進めていたのですが、その事の善し悪しは別として、民衆の暮らしは良くなりません、この但馬においても例外では無く加えて疫病が蔓延し民百姓は日々おびえて暮らしておりました。
そこで此の寄宮区の先人達が立ち上がり語り合って浄財を集め下小田郷境の寄宮峠に此の弥勒堂を建立したものでその後二度の変遷を経て現在の区の中心に安置されたものであると先人から聞き伝えられており毎年七月十七日を過ぎない日曜日を大祭の日と定めてお祭りしております。
尚 この弥勒菩薩像は台座を含めて高さ二メートル二十センチ 幅九十センチの立派な温石石彫りでその柔和なお顔にはこれを彫られた方のお心がにじみ出ています。今年も七月十七日夕方には納涼兼ねて是非お参り下さい
御利益 当日は小豆飯のおにぎりが接待されますがこれを頂きますと中風封じ、まむしにも咬まれないという御利益があると言われています、皆様のお参りをお待ちしています
お祭りの日には、
みんなで夕方から「般若心経」と「御詠歌」を読経する。無病息災、
家内安全の祈願をするお祭りである。以前には、村人が入院したり大病をする と、病気の早期治癒や手術が無事に成功するようにと婦人会で「般若心経百巻」 の読経によって早期治癒祈願をしてきました。
弥勒さんが汗をかきます
弥勒大菩薩は、蛇紋岩でできています。だから黒っぽいみどり色をしている。 梅雨どきなどの湿度が高く蒸し暑い日には、夏冷蔵庫から出したビール瓶の ように水滴がつく。(つまり汗をかく)
高さは、像長90cm,蓮台42cm,台座47cm,基壇41cm, 全体で220cmある。
基壇下の台石の周りに経を一字ずつ書いた(一石一字経)丸く薄い小石1万余個が埋まる。
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